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安達としまむらBlu-ray第3巻特典小説『ムラ』感想等々

やっほー、みなさま。えびてんです。今回は安達としまむらBlu-ray第3巻の特典小説『ムラ』について書いていきます。個人的にかなり思い出になった一冊でございますので色々と思った事を話していけたらな、と思います。

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では早速冒頭から。Blu-ray1巻と2巻の特典小説である『Chito』と『死間』と同じく序盤はチトさんのお話でしたね。シマさんと出逢ったチトさんと出逢わせたヤチー。ヤチーの『目的』とはやはり『出逢わせる事』だったんですね。ヤチーはある人とある人を引き合わせるような事を任務としているんでしょうかね?運命とはいいつつなにかの悪戯で2人が引き合わないような世界線を防ぐための管理人のような?絶対に出会うとはわかっていたけどいちおー、とか言っていましたし。やっぱりヤチーの正体を理解するのは難しいですね…まぁ宇宙人って事で。それとヤシロがチトさんはしまむらさんに似ているって言っている事もあり、しまむらと話した内容と雰囲気が似ている会話もしてましたね。しまむら系の人間に引き合うのかもしれませんねヤチーは。なかなかしまむら系いなさそうなもんだけど。

次に1巻2巻同様安達としまむらの場面へ変わります。安達がまた遠回しにしまむらにどっか行こうと話していましたね。遠回りなやり方は駄目だって自分でも理解していたはずが……やっぱりしっかり言えないんだね安達…!バレンタイン  と、書いてある(幻聴)。この導入の仕方はほっこりしちゃいますね。

今回どうですか、と誘った行き先は温泉。前々から〜2人きりの温泉旅行〜というのは理解していましたが、正直私は不安でした。とってもわがままなのですが安達としまむらでそういうのは見たくないなぁと思っていたので。まぁ杞憂だったんですけどね!!初めて読んだ際はそれはそれは怖いものでしたし。まぁそれはそれとして、また安達は「私のお金で!」って言っててあぁ安達だ…ってなりましたね(?)。誘ったはいいけどしまむらさんの、2人きりで温泉旅行。そしてこの顔まっかっかな安達。この二つが意味するものは。「え、そういうの?」。ここらへんの言葉怖すぎませんか?私だけかな?ま、怖かったんですよ。準備とかいう言葉でしまむらが思っている言葉とかが特にね…。勉強とか…。ここの場面は怖かったなぁ……不安ばっかりでしたね…。

そして不安になって不安定な私に追い討ちをかけるように『キスは済ませた』との言葉。いつかはあるだろうとは思っていましたがこんなさらりと発表されるとは。最初はここでギブアップしちゃったけど、読み返している今はなんだか不思議な感覚です。安達がする前に下唇を噛んでしまって血の味が伝わりそれを舐めて味わったって凄いねほんと…凄い…なんだろ…凄いよね(ここ言葉でどう伝えたらいいのかわからない)。

場面がまた変わり温泉旅館での話。話の頭で安達が小さな和室で1人英雄のように戦っている様がめちゃ面白い。体調悪化を危惧して一緒に温泉に浸かるのは避けましたね。ここでもしまむらが、どういう雰囲気になればいいのとか裸になっちゃえば、とか言っていて怖かったっす…。しかしそんな不安を取り除いてくれる存在、ヤチーが参上しましたね。ほんと救いでした。大好きヤチー。退屈だったのでてれぽしてきたヤチーとしまむらの心あったまるお話がほんと良かった……。あと、ヤチーがしまむらに妹が寂しがると言われたら後で行くと言ったり、『プールは好きですぞ』発言。これしょーさんとプール入ったんじゃない?泳いで遊んだんじゃない?説が私の中で論争になっています。可能性としては『大』だと思いまする。なぜならば安達としまむら第5巻のp126からの『おまけ 「ヤシロ来訪者その8」』にての話で、プールに行こうとしてるしょーさんと話してましたから。羊人間の話とか。覚えてない人は読み返してみて。絶対この時の思い出でプール好きになったでしょ。(暴論) 決めつけ、ダメ、絶対。

それはそうと、しまむらとヤチーの2人が揃うと中身のない会話もあるけど、かなりセンチメンタル?というか感傷に浸る?というかなんだろ…命とか生き方とか宇宙とか世界の広い話?をしがちですよね。さらっと答えたりわかりませんなっ、ってなったり、結局ふわふわした感じで話が終わったりして。この二人の雰囲気も大好きなんですよね。あと髪下ろした美少女ヤチーを絵で見たい……まんまエリオっぽくなっちゃうかも?どちらにしろ綺麗だよね。そんなこんなで、アイスを食べて二人にとって良い思い出になりましたね。温泉はけっこー好きって未来であるチトさんとの話で言ってくれてて嬉しいよ私は……。ますますヤチーが好きになりました。これに尽きる。

ヤチーと別れた後のしまむらさん、扉の前でうっしうっしと右肩をぐるぐる回す。気合いが必要…ちょっぴり怖い。安達がエキシャーマンから教わった逃げないぞをまたしてましたね。これで思ったのは27歳の安達のようになるのはどのタイミングなんだろう?って事ですね。めちゃ気になる。

そしてめっちゃ重要だと思った場面。そういうことをするんだろうと考えているしまむらに反して、安達が「そういうことが!したい、とかじゃなくて」に続けた言葉。33p〜35pにわたる文章をみて、これぞ安達としまむらだ。と思いました。そういう事を求めてるってのは、真っ直ぐそのままの意味じゃなく、安達は本当にしまむらの事が『好き』なんですよ。心と身体、と分けるならば安達は『心』なんです。しまむらに対する心が、想いが、しまむらに触れたい、一緒にいたい。となっていくんです。純粋なる愛の結果であって、単なるそういうものではないのです。これぞ、私が思っていた事そのもの。入間人間先生、素晴らしいです…そうなのです……本当に心の底から信頼できると思いました。恐怖などこの場面を過ぎた頃にはさっぱりなく、少しでも疑ってしまった私自身がとても情けなく思いました。本当に、情けない。もうこのシーンを読んだ私に怖いものはなく、全てが明るく見えて視界がひらけました。ありがとう…入間人間先生……それしか言う言葉が見つからない……。

そして!温泉旅館と言えば!ピンポン!!いやぁ、実はすっかり失念しておりました。私自身も温泉旅館に行ったら兄とピンポンしたことありました…!あるところにはほんとにありますからね…!原点回帰とでも言いましょうか。これを読んでて、最終回と言われても不思議じゃないくらいに思いました。というか、この特典小説たちでほんとにいつでも終われるような準備に思えてきて怖いのですけれど……。8巻のあとがきにも似たような事書いてあったし…!まだまだ終わらないでね…!(切実なる願い)

ピンポンし始めた二人の台詞で「懐かしい?」「そんなには」わたしも、そうかもってなる。って書かれてましたね。私自身は…どうでしょう……初めて安達としまむらを手に取ったあの時は、まだ安達としまむらがお姉さんって呼んでもいいくらいの年齢だったんですけどね……いつの間にか2人を追い越し大学生ですよ…ハハ……。懐かしいと言えば、懐かしいかもしれませんね、でも、安達としまむらという作品と共に時間を重ねていった私にとっては「そんなには」ってなりますね。空白の二年半でさえ永遠に読んでましたしね。閑話休題

変化球を使ったりしてエモエモな卓球を繰り広げる二人。最高という言葉しか出てきません。しまむら、買った卓球本を読んででしゃもじとか使って練習したんでしょうかね……安達は十回に一回しかまっすぐに飛ばないと言っていたけど、十回に三回しか曲がらないと言っていたしまむらは安達以上に練習とかしたんじゃないかなぁ……ほんとここらへんエモかったですよね……。

あの頃と、まったく違う場所で。そこでも安達としまむらがいる。これまでに笑い、これからもきっと、笑う。

この言葉たち、読者にも語りかけているようにしか思えないのです。あの頃と変わっても、安達としまむらは存在し、私たちは今まで笑ってきて、きっとこれからも笑う事ができる。私も、安達としまむらを愛してるぜ……。心が暖かくなったよ…ほんとうに。

しまむらからの安達への大きな感情を見られて最高でした…。

 

そして最後の場面に変わり、ヤチーとお別れするチトさんたち。お昼ごはん食べるために一旦戻ってきたりもしてたけど。チトさんとシマさんのこれからの目的もでき、二人で生きていくという姿、安達としまむらの面影を重ねてしまいますね…。私が思うに、チトさんとシマさんは安達としまむらの生まれ変わりなのでは…とか説も立てていますけどね。単純に二人が安達としまむらに似ているというのもありますが、特典小説一巻で安達としまむらの話にチトさんが結構興味を持っている点や、ヤチーの、同じようなものを作るためには、全く同じものを用意する必要がある。という言葉や、ムラの47pでの最後の最後の文章。『私のものじゃない懐かしさに、目尻が少し震えた』など、そうなんじゃないかなと思うソースではあります。まぁ結局は妄想ですし、まだBlu-ray第4巻分がまだですしね。まだまだわかりません。ヤチーの『目的』は今回でわかりましたが、あと知らなければならないのはヤチーがしまむらとした『約束』ですね。とても気になり楽しみです。

 

皆様いかがでしたでしょうか。この『ムラ』。安達としまむらの神髄のような、入間人間先生の圧倒的な…凄さ(語彙力無し)を体験させられたように私は思いました。それに、今回の話には過去にあった様々な部分を想起させるような形で 書かれていてとっても面白かったですよね!例えば私が気付いた部分で言えばp13のこの部分!

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 この『左に耳にかかる髪を癖のように避けながら、安達が言う。』という文章。

安達としまむら第3巻156ページの挿絵で描かれているものを指していたり!

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 こういうことしてくれちゃってるんですよ……ほんと嬉しい。他にも色々シーンをわかっているからこそ楽しめるような部分がありますが皆様は気付きましたかな?

今回のこの『ムラ』、ブログをこうして書いている今でこそ落ち着いていますが、実際のところ、読み終わったあとぐちゃぐちゃに泣きましたし、しばらく放心状態でした。安達としまむらで久しぶりに恐怖を感じたり、自分がどれだけこの作品の事を大切に思っていたのかというのが改めて理解でき、物凄く貴重な体験が出来たと思います。自分を乗り越えるのが最も難しいといいますが、私は今回で自分を乗り越え、また一段階レベルアップ出来たと思います。このような体験と、このような素晴らしい作品と出逢えて私はとても幸せです。これからもずっと安達としまむらを応援します…!

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

って、めっちゃ締めくくったけどまだ4巻分があるからね……ほんと楽しみ……!